nabeshimafutのブログ

球蹴りを見るのが好きな素人が書くブログです。

柏vs川崎 分析と所感

こんにちは。なべしまです。
日曜日は鹿島vs仙台を見に行きましたがレビューを書いていたら悲しくなりそうなので先週に見に行った柏と川崎の一戦を取り上げたいと思います。


イマイチ調子が乗らない柏と復調しつつある川崎
柏のスタメンは
GK 中村
DF  小池、鎌田、ジョンス、亀川
MF 大谷、小泉、伊東、ボギョン、クリスティアーノ
FW 江坂


川崎は
GK チョンソンリョン
DF エウシーニョ、奈良、谷口、車屋
MF 守田、大島、家長、中村、阿部
FW 小林
(画像は今組み込めるよう頑張っています。。)


まず柏の守備から見ていきます。
川崎の攻撃時3-4-2-1はいつも通り。ハーフスペースを突きながら前進を試みます。
基本はこの位置付けですが家長は唯一自由に動くことを許されているので場合によっては3-4-3になる場合もあります。
基本的に家長、小林、大島がハーフスペースへの侵入及びパスルートの確保、車屋とエウシーニョは横幅の確保をすることで上記3人の侵入スペースを作ろうとします。


対する柏は4-2-3-1からの可変4-4-2のブロックを敷きます。川崎はこの圧縮型ブロックに弱い傾向を持ちます。川崎の攻撃も崩すまでには至らずミドルシュートのみの単発で終わる攻撃が目立ちました。


31分に伊東小池コンビのお得意の2,4列目への対角線パスから先制します。小池のパスも素晴らしいですが小池がボールを受けた瞬間にアウトインの動きでハーフスペースに入り込んだ伊東の動きを褒めるべきだと思いますね。


いい入り方をしたと思われた柏ですが後半になると可変4-4-2ブロックを敷きますが50分過ぎからなぜか少しずつ間延びしてきます。追加点の意識もあったと思いますがボールを奪った後に中央に預けてもサポートが少しずつなくなっている状況が目立ち始めます。
その矢先、狙っていたかのように守田がハイプレスでボギョンからボールを奪取し、小林のゴラッソに繋がります。
失点後より柏のブロックが崩れ始めます。段々と5-4-1になり失点からわずか3分後には6-3-1のような陣形にまで変わってしまいました。
6-3-1ではいくらボールを奪っても前線は江坂のみでありクリス、IJはSBの位置からのスタートとなるので持ち上がりもできず簡単に川崎にボールを奪われて二次攻撃を受けるという形になっていました。


65分に鬼木監督が仕掛けます。長谷川を投入し車屋と長谷川で横幅をさらに広げる形をとります。
柏は6-3-1のブロックは修正されないまま試合が進んでいきます。森谷投入後は川崎は4-2-2-2の形をとりCBのピン留めと横幅の確保、ハーフスペースへの配置全てを賄える布陣にし圧力をさらに強めます。
柏は前線で体を張れるFW(この日であればハモンロペス)を投入し、押し上げができる選手を入れるのが得策と思えましたが、、(最初の交代は大谷→栗澤)
そしてエウシーニョに変えて鈴木を投入します。おそらく鈴木は鬼木監督にCBとSBの間に入り続けることを指示されSBながらフィニッシャーとして投入されたと見えます。


得点シーンの対角線クロスはエウシーニョの惜しいシーンといい今季の柏の失点シーンを象徴するかのようなものでした。
SBが出ていくことでCBも1枚付いていかざるを得ない。
FWがもう一枚のCBをピン留めしてしまえばSBとFWが1vs1で競らざるを得ません。
この試合に限っては横幅とSBに攻撃的選手を入れてフィニッシャーとして投入した鬼木監督の手腕が見事だったと言えると思います。


所感
非常に見応えがある試合でした。
柏の可変4-4-2ブロックは川崎の攻撃をうまく封じ込めていましたし、先制点も上手く取れました。ただその先が不透明でしたね。
攻撃陣は追加点を、守備陣は守りきるといった少しの共通認識のズレから間延びを引き起こしズルズルといってしまった形ではないかと思います。
ただ長谷川を投入して横幅の確保をする采配をとった鬼木監督が見事でした。
やはりどこかの監督よりも対応力と読みに優れている監督だなと客観的に見て感じましたね。


長くなってはしまいましたが今回はこの辺にしようと思います。
ありがとうございました。

湘南vs磐田 3-4-2-1同士の戦術争い

こんにちは。なべしまです。
つらつらと自分が見た試合の感想等を書いていきます。
まずは文章力をつけたいところですが質より量ということでやっていきます。


さて今日は湘南vs磐田
どちらも3-4-2-1の使い手ですね。
スタメン
湘南は下から
GK 秋元
DF  大野、坂、山根
MF 杉岡、斎藤、秋野、岡本、菊池、端戸
FW 野田


磐田は下から
GK カミンスキー
DF  新里、大井、高橋
MF 宮崎、田口、山本、小川、松浦、山田
FW 川又
(画像がなくてすみません)


入りとしては磐田が押し込む形。
山田、松浦がライン間に受ける動き及び2レーン、4レーンで受ける動きを取ることで試合を優位に進めていきます。
ライン間で上手く受けることで前を向きつつWBのオーバーラップを使う及びシンプルにアーリークロスを入れて川又を狙うなど意図がしっかりしており確実にシュートで終わるシーンが見受けられました。
WBが2,4レーンで受ければ新里、高橋もオーバーラップして数的優位で圧力を高めていきます。
ただ湘南DFも守備意識が高くしっかりと相手にコンタクトすることで楽な姿勢で打たせませんでした。
川又もシュートは打てていましたが坂がしっかりと体を当てていましたね。
順天堂大学卒のルーキー。体格も一回り違う川又にあれだけ出来るCBはJ1を見てもそういないです。バイアの後継者となる逸材ですね。


20分までの磐田の圧力を無失点で耐えた湘南は徐々に前線からのプレスによるボール奪取→十八番のショートカウンターでチャンスを作り始めます。
23分の秋野、25分の端戸、40分の野田のシーン全て共通して田口からのロストから始まっています。
3つのシーン全て田口が悪いわけではなく磐田のゲームプランの問題によるものです。
磐田のポジティブトランジション構造としてWBがサイドでボール奪取した際に必ずボランチを経由します。
そこまでは良いですがボランチである田口にボールが入った際のサポートが皆無に等しい状態となっています。
出し所がないため探しますがその隙に2シャドー及び1トップがプレスをかけてボールを奪取してシュートまで完結するというシーンが続けざまに3つもありました。
おそらく今日のキジェ監督のプランだったのでしょう。


後半も湘南の狙いは変わらず前半と同じ狙いを持ってショートカウンターの機会を伺っていました。(64分のシーンは完全に5対3で数的優位のカウンターでしたね)
おそらく名波監督もそれに気づいたのか67分に田口に変えて上原を投入します。


ただ名波監督は田口を変えるのではなくゲームプランを変えなければいけませんでした。
(シンプルにWB,CBから川又にロングボールを入れて全体をコンパクトにし、セカンドボールを回収して押し込み続けるなど)
70分の得点シーンも似たような狙われ方。
ボランチの圧力はそのままに加えて岡本、杉岡がWBへのパスルートもケアし始めます。
WBへのパスコースもケアしショートカウンターの回数が増えたことによる得点だったと言えます。


磐田も中村を入れてロングボールを増やしますが中村に繋ぐ前のビルドアップでも得点シーンと同じような形で岡本がカットするシーンもあったりと名波監督のゲームプランを完全に潰し切ったキジェ監督の手腕が勝ったと言える試合でした。


所感
どちらも助っ人が怪我という厳しいチーム状態ですが戦術的にはJ1屈指のチーム同士です。中断明けにはどちらも万全の状態で試合に臨んで欲しい所です。
中断明けまでに磐田は今日の失点シーンの打開策をしっかり対応してくるはずですし湘南も守備の立て直しとショートカウンターではなくビルドアップからの組み立ても多少加えて2ヶ月を過ごしてくると思います。
ルヴァンカッププレーオフがある以上どちらも大きくテコ入れはしないはずですがそれはまた中断期間明けに確認したいと思います。


最後まで見ていただきありがとうございました!